糖尿病は血液検査でチェックが可能!2つの診断基準とは?

糖尿病血液検査

日本人であれば誰しも「糖尿病」という名前くらいは聞いた事があると思います。

糖尿病、そして糖尿病予備軍と呼ばれる人たちを含めると、20歳以上の日本人男女の実に4~5人に1人が糖尿病を疑われるほど、糖尿病は日本人にとって身近な病気です。30代後半以上の男性に限って言えば、さらにその割合は高まるでしょう。

しかし、糖尿病がどういう病気であるのか、あるいはどういう検査によって糖尿病だと判定されるのかという経緯を多くの人は知りません。

そこでこのページでは、糖尿病を判定するための検査内容や、2つの糖尿病の診断基準について説明します。

糖尿病の検査は血液検査が主体です

糖尿病とは一言で言うと、血液中に含まれる糖の濃度が高い状態が慢性的に続く病気です。

要するに、血糖値が高い状態です。

血液中の糖度がある一定水準を超えると、その糖が尿に漏れてくる事がある事から、「糖尿病」と名付けられました。

正常な人の場合、体内で分泌されるインスリンという物質によって血糖値は一定の範囲内で常にコントロールされており、食事によって血液中の糖度が増したとしても、膵臓(すいぞう)のβ細胞から瞬時にインスリンが出る事によって、糖(ブドウ糖)が肝臓や筋肉組織に取り込まれて血糖値はちゃんと下がります。

ブドウ糖は米やパン、麺類などに多く含まれ、体内に吸収された際にインスリンの働きで筋肉組織などに取り込まれてエネルギー源になるのです。なので、ブドウ糖自体は何ら悪い物質でも何でもないのですが、ブドウ糖が血液中に多く溢れ出す事が問題なのです。

通常は食事後の血糖値濃度は一定値にコントロールされるのですが、これが糖尿病の人だと違ってきます。

食事をして血糖値が上がるのですが、何かしらの原因でインスリンがすぐには分泌されなかったり、分泌されたとしても量が少なかったりする事で、糖の肝臓への取り込みが不足し、食後の血糖濃度が高いままになってしまうのです。

このように、血液中のブドウ糖が適正範囲を超えて上昇している状態が慢性的に続くと、いずれ糖尿病になるのです。

「糖尿病」と名付けらるくらいですから、糖尿病かどうかを判定するための検査の中には、尿糖検査と言って尿の中に含まれる糖度を測る検査も存在します。

血糖値が160mg/dl以上になると糖が尿の中にまであふれてくるようになるので、尿糖検査をして糖が尿内に混じっていた場合は、強く糖尿病の疑いがあるという事になります。

しかし、一般的には糖尿病の検査と言えばこれから紹介する2種類の診断基準が一般的で、糖尿病かどうなのかを検査をする際に注目すべきなのはこの2つの数値なのです。

 

糖尿病の2つの診断基準、血糖値とヘモグロビンA1c

空腹時血糖値と食後血糖値

糖尿病かそうでないかの検査方法はシンプルで、世界の統一基準として空腹時血糖値というものが定められていて、検査前日の夜から絶食をし、10時間以上経った翌朝に採血検査をします。

その翌朝の空腹時血糖値が126mg/dl以上で、かつ食後血糖値が200mg/dl以上だとほぼ間違いなく糖尿病なのです。

血糖値こそが糖尿病を判定できる確かな検査基準なので、例えば127mg/dlなどの検査結果が出たとしても、「たまたま昨日の夕飯に白米をたくさん食べ過ぎたからだ」や「少し風邪気味で体調がすぐれないからだ」などと言い訳をしても意味がありません。

血糖値が基準値から少しオーバーしただけだと言って、「きっと誤差の範囲内で糖尿病ではない」と考えるのも間違っていて、糖尿病や糖尿病予備軍ではない正常な人というのは、必ず空腹時血糖値が110mg/dl以下になるのです。

検査結果で空腹時血糖値が110mg/dl~126mg/dlの間の数値が出た人は、この後に紹介する「境界型」と呼ばれるいわゆる糖尿病予備軍か、もしくは糖尿病の可能性がありますから、再検査が必要となります。

再検査ではもう一度同じ空腹時血糖値検査を行うか、経口ブドウ糖負荷試験随時血糖値検査などの他の血液検査も交えて再検査を行います。

ヘモグロビンA1c値

糖尿病患者の血糖値は食事の前後では大きく変化し、食前は120mg/dlくらいでも食後には230mg/dlくらいに一気に倍以上に跳ね上がったりするものです。

食前の血糖値ばかりを気にして血糖値コントロールに励んでいても、食後にぐんと血糖値が上がってしまうようではなかなか糖尿病治療がうまくいっているとは言えないのですが、実は糖尿病患者や糖尿病予備軍の方達が本当に気にすべきなのは血糖値ではなく、ヘモグロビンA1c値というものなのです。

ヘモグロビンA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)とは採血時から過去1、2か月の平均血糖値を反映する数値で、正常値は4.3%~5.8%で、6.5%以上だと確実に糖尿病だと診断されます。

ヘモグロビンとは酸素の運搬をする物資なのですが、ヘモグロビンA1cはヘモグロビンが糖にくっついた物質です。

つまり、ヘモグロビンA1c値とはヘモグロビン全体を100とした場合に、糖が付着したヘモグロビンA1cがその中に何パーセントあるかを示す値なのです。

過去1、2か月の平均値を叩き出せるという事から、2016年の現在では世界的に見ても血糖値よりもこのヘモグロビンA1c値によって血液内の血糖状態を判断するのが一般的で、ヘモグロビンA1c値の検査抜きにして糖尿病の治療は考えられません。

よく糖尿病の検査や健康診断においては、血糖値を少しでも下げようと考えて前日から断食をしたり、前日だけ不摂生を控える人がいるものですが、このヘモグロビンA1c値を前にしては何をやって誤魔化そうとしても無駄なのです。

過去1、2か月の血糖状態を把握する検査なのですから、仮に検査当日の朝に食事をとってもとらなくても、その差によっての数値の変化はありません。

血糖値検査とヘモグロビンA1c値、この2つの基準によって糖尿病かそうでないかを医師達は判断していくのです。

 

3段階に分類される糖尿病の検査結果

糖尿病を診断する際は血糖値検査が用いられますが、その血糖値検査の結果次第で「糖尿病型」「境界型」「正常型」の3段階に分けられます。

3段階に関しては、上記の図をご覧ください。

健康診断などで空腹時血糖値ヘモグロビンA1c値共に基準値以上の検査結果であれば、確実に糖尿病型だと見なされます。

どちらか片方の数値だけが一度の検査結果で糖尿病の基準値を超えているのであれば「境界型」だと診断されます。

この境界型というのは糖尿病の疑いがある患者の事を指しますし、ここに属するような人の事を指して糖尿病予備軍と呼ぶ事もあります。

いずれにしても血液検査の結果、「境界型」だと判明した方は糖尿病にかかっている可能性がある限り、再度日程を変更して血液検査をやり直すか、違う種類の検査を行う事になります。

一度の検査で正常型の数値が出た方や、最初の検査では境界型に属していたものの、再検査の結果正常型だと判定された方は、糖尿病ではないと診断されます。

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